石井鶴三 作 共箱
“狂言 釣狐” 茨城県近代美術館出品作
縦×横×高さ13:cm×10cm×37cm
本作品は狂言の演目「釣狐」の一節を表現しております。
“一族全員を猟師に狩られた老狐が僧に化けて猟師に狐狩りを止めるよう中国の故事を元に説得し、猟師は狐狩りを止めることを決め罠も捨ててしまいました。それに喜んだ狐は帰路の途中にあった餌が残った罠に気づき、仲間が狩られた罠の敵討で、餌を食べようとして狐の姿に戻り、餌に食いつきました。一方見回りに来た猟師は餌が食べられていることに気づき、本格的な罠を仕掛け狐が来るのを待っていました。予想通り狐が罠に掛かりましたが、何とか罠から抜けて、逃げていきました。”
石井鶴三は彫刻家でありながら他の美術、挿絵や版画や油彩・水彩、修復まで幅広く活躍。芸術家一家の三男として生まれ、一年の画塾ののち、東京美術学校彫刻課に入学。在学中風刺漫画の記者の仕事をしつつ、印刷の知識や経験を得る。卒業後当時の新進気鋭の彫刻家と共に日本美術院研究所に入所、彫刻に打ち込む。一方長野県での教師への教育にも力を入れていた。具体的には図工の教育研修をしており、作り方よりも立体の美とは、またそれに対する研究を教えるなど一線を画していた。
その他挿絵画家としても有名であり、吉川栄治や子母澤寛など多くの作品に用いられ、絶賛された。
石井鶴三 作 “狂言 釣狐” 茨城県近代美術館出品作
¥500,000価格