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乃木希典の爾霊山七言詩幅 陸軍中将阿部貞次郎 陸軍少将伊豆凡夫の識箱が付いております。

 

(詩)

爾靈山險豈難攀

男子功名期克艱

鐵血覆山山形改

萬人齊仰爾靈山

 

(読み)

爾霊山は𡸴なれども 豈攀じ難からんや

男子功名 克艱を期す

鉄血山を覆うて 山形改まる

万人斉しく仰ぐ 爾霊山

 

(意味)

 二〇三高地はいかに険しくとも、どうして攀じ登れないことがあろうか。男子たるもの、功名を立てようとするならば、艱難辛苦に打ち克とうという覚悟が肝要である。

 その決意のもとに激戦し、ついに砲弾の鉄片と将兵の尊い血が山を覆うて山の形さえ変わってしまった。誰しも皆この地を仰ぎ見るとき、嗚呼爾の霊の山と、等しく仰ぎ慰めるであろう。(関西吟詩文化協会)

 

 

203高地は日露戦争当時、中国旅順において日本軍とロシア軍の間で行われた激戦の地であり、高さが203mであったことから203高地とされた。旅順港の無力化、陥落を主として当初は通過点でしかなく、勃発時はただの丘陵地で重要視せずに前進できると考えていたが、ロシア軍の攻撃の凄まじさに犠牲が増え、203高地において一進一退の戦いとなった。

約10日間の戦いの末、日本軍が203高地を攻略することとなったが、死傷者は50000人を超えていたため、勝利したものの大損害を被る戦いであった。

 

乃木希典 筆 爾霊山七言詩幅

¥650,000価格
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